丸ごとがポイント☆【柚子】
12月の冬至の日に‘柚子湯’に入ると、その冬の間風邪を引かずに過ごせると言われています。そのためか、寒~い時期になるとなぜか“柚子”が気になってしまいます。
“柚子”は、ミカン科ミカン属の果実で、海外でも「ユズ」と呼ばれているそうです。
原産地は中国らしいのですが、“柚子”独特の爽やかな香りと果皮の色合いで、それそのものがメインになることはないのですが、様々な料理の引き立て役として日本料理には欠かせない重要な食材として人々の五感に触れてきました。
「“柚子”に含まれる代表的な3つの栄養素」
Ⅰ ビタミンC(果肉・果皮)
果肉にも含まれていますが果皮にはもっと多く含まれていて、レモン果汁の約3倍という量になっています。そのため抗酸化作用が期待でき、ガンや心臓病、脳卒中等の恐ろしい病気も予防したり、貧血や食欲不振の予防も期待できます。もちろん美白効果や皮膚の保水効果にもバッチリです。
Ⅱ クエン酸・リンゴ酸(果肉)
代表的な酸味の成分で、疲労回復や整腸作用が期待できます。
Ⅲ ペクチン(種)
種の表面のヌルヌルした部分にペクチン質という成分が豊富に含まれていて、血糖値や悪玉コレステロールの抑制作用があるようです。また、ペクチンは食物繊維のひとつであるため、便秘や下痢等の腸のトラブル解消や疲労回復にも一役買ってくれます。
“柚子”の香りや苦味には、リモネンという成分が豊富に含まれており、血行を良くし身体を温める効能や炎症や炎症性の傷みなどを緩和する働きもあるようで、古くは薬用として風邪薬にも利用されていたのだそうです。
“柚子”は健康増進と美しさの両面にも優れた効能を発揮するというわけです。
「“柚子”の正しい摂取方法」
Ⅰ ビタミンCの摂取量に注意
ビタミンCの1日の基準摂取量は、“柚子”だけで摂ろうとすると果肉にして600g以上と現実的ではありません。ビタミンCの取り過ぎは下痢などの症状を招きかねませんので、なんでもそうですが‘ばっかり食べ’というのが良くありませんね!
Ⅱ 果皮を積極的に摂取する
“柚子”はビタミンCだけでなく、あらゆる栄養価が果肉より果皮の方に豊富です。果皮を捨てずに有効活用することが“柚子”による効能を余すところなく得る秘訣と言えます。果皮を刻んで‘柚子ピール’にしたり、丸ごと輪切りにしてハチミツ漬けにする等の方法がオススメです。
「“柚子”と一緒に摂取したい食材」
Ⅰ 白菜
“柚子”に豊富に含まれるビタミンCには、カラダを温める作用があり、一方白菜もビタミンCが豊富でさらに体内の余分な熱を取り除く作用を備えています。このふたつを合わせて鍋料理にしたり、雑炊にしたりすると冬の時期の強い味方です。熱がある初期の風邪を治すのに大変重宝します。
Ⅱ 牡蠣
牡蠣には亜鉛がたっぷりと含まれていますが、亜鉛は食物繊維等に吸収を阻害されがちです。そこに“柚子”を加えると、“柚子”のビタミンCに亜鉛の吸収率をアップさせる効能があるため、美肌効果だけでなく、受験生のための脳活パワーに無敵の組み合わせとなりますよ~♪
“柚子”の効果的な活用方法、摂取方法として、丸ごと使用がポイントとなります。
‘柚子湯’もそうですが、丸ごと食用が“柚子”効果の一番発揮できる方法のようです。そこで、今回は【皮ごと柚子茶】を紹介します。“柚子”のハチミツ漬けは、果皮もすべて摂取できる上に手軽でしかも保存効果もあるためイチ押しの食べ方です。そのまま食べるだけではなく、お湯割りにして‘柚子茶’としていただくとカラダもポカポカ!温まります。“柚子”の香りたっぷりの甘くておいしい味で心身ともにリラックスでき、安眠効果も働くのだとか。今では、韓国の伝統茶として親しまれている方々もおられるかもしれませんね!
【簡単~♪★皮ごと柚子茶】
・柚子 お好きなだけ
・砂糖 柚子の重量の1/4
・ハチミツ 柚子の重量の1/4
①柚子をしっかりと洗って半分に切る。ザルの上で果汁を絞り、種を除く。
②皮の内袋を取り、フードプロセッサーなどで細かくしておく。
③皮は千切りにして2時間位水にさらした後、柚子皮を水を入れた鍋に入れ、沸騰させて噴きこぼす。これを2度繰り返す。(アク抜きです)
④鍋に、③と②と果汁を入れ、砂糖とハチミツを入れて中火で15~20分程度に詰める。
トロミが出てきたら完成です。