食べるお薬=“キャベツ”
最近では、暖かいを通り越して、季節にそぐわないような暑さがカラダに堪えます。
そんな毎日の食事で、野菜を食べる時に「健康」のことを意識していますか。
「健康」のことを考えて、ひとつひとつの野菜の特徴を知り、お家でできることからすぐに始められる食事法のひとつに“薬膳”があります。漢方で聞くことの多い“薬膳”ですが、小難しいイメージがあるためあっさりと聞き流し、健康を目指す家庭の“薬膳”のひとつと言うことで、別名「食べるお薬」と呼ばれている“キャベツ”についてお話してみます。
まだまだ巷では春キャベツが出回っており、煮ても焼いても炒めても、もちろん生でも美味しい万能野菜の“キャベツ”!
“キャベツ”の栄養成分には、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンU、カロテンやカリウム、食物繊維等の栄養素が豊富に含まれています。
栄養成分の中でも特徴的なのが、ビタミンCとビタミンUです。ビタミンCは皮膚や血管の老化を防ぎ免疫力を高める働きを持つ抗酸化ビタミンで、ビタミンUは胃酸の分泌を抑えて胃の粘膜を修復する働きがあり、キャベツから発見されたビタミン様物質が別名【キャベジン】と呼ばれているものです。また、この時期にしか食べることができない“春キャベツ”には、特にビタミンCやカロテンの含有量が多くなっています。しかし、キャベツ特有のこれらは、水に溶けやすく熱にも弱いため、サラダなど生で食べられることが多いのも、このためだと思われます。でも、生だと食べられる量にも限界が~。
そこで、今回は、とにかく、“キャベツ”がたくさん美味しく食べられて、猛烈な寒暖差・気温差からくるカラダの不調やだるさの解消にも◎!な、【キャベツ&あさりのアクアパッツァ】のご紹介です。
“あさり”はビタミンやミネラルが豊富な滋養強壮効果が高い食材で、これまた、旬の食材のひとつです。胃腸の働きを改善する“キャベツ”と食べ合わせることによって、疲労回復効果が期待できるのです。なにより、“キャベツ”と“あさり”の組み合わせが、カラダの水分バランスを整えて、むくみやだるさの緩和に役立ってくれます。
また、【アクアパッツァ】でトマトを入れることにより、“あさり”と“トマト”の相乗効果で、加熱した時に出る出汁の旨味成分の相性は抜群になります。そして、栄養素もたっぷり含まれ、それが無駄なく摂れることでBEST!なメニューとなるのです。
最後に“レモン”をかけると風味が良くなるとともに、“レモン”のビタミンCがミネラルの吸収をさらに助けてくれる【アクアパッツァ】です。
【キャベツ&あさりのアクアパッツァ】 2人分
・キャベツ 1/3玉(約250g)
・しめじ 1/2パック
・プチトマト 1/2パック
・あさり 1パック(約200g)
・オリーブ油 大さじ1
・ニンニク 1片 ~潰しておく
・酒・水 各1/2カップ
・醤油 大さじ1
・ブラックペッパー、輪切りレモン ~少々
①下処理として、あさりは殻を洗い、塩水につけておく。(塩分量は総量の3%程度)
②キャベツは3~4㎝角のざく切り、しめじは小房に切り分けておく。
③フライパンにオリーブ油とニンニクを入れ、中火にかけて、ニンニクがフツフツしてきたら、キャベツ、しめじ、あさりを入れてサッと炒める。
④酒と水を入れ、蓋をして10分程度蒸す。途中蓋を開けて、大きく全体をかき混ぜて、プチトマトを入れて、さらに2~3分煮込んでできあがり!
*仕上げにブラックペッパーと輪切りのレモンをトッピングし、塩で味の調整をします。
*トマトが崩れすぎないうちに火を止めるのがポイントです。