“基本のダシ”で栄養の積み重ね!
日本人の食事に欠かせない“出汁=ダシ”。
普段の食生活で、何気無く使っているダシですが、毎日のメニューを考える上で、肉や魚、野菜などの食材の栄養バランスは気にしつつも、肝心な出汁の栄養についてはあまり考えていないように感じます。
汁物や鍋などの美味しいスープや、煮物などにも大活躍のダシですが、料理の引き立て役や脇役のように‘影の存在’的な役割です。
しかし、ダシの栄養は吸収も良く、色々な効果が検証されているのですよ。
“ダシ”にも種類があって、‘昆布だし’‘かつおだし’‘いりこだし’‘アゴだし’に昆布&かつおの‘合わせだし(一番だし)’‘椎茸’や‘鶏肉’等々、多種多様な種類がありますね!
そんな豊富な食材から出る“ダシ”の栄養とその効果は、健康になるための秘訣がいっぱいなのです。
【‘昆布だし’の昆布に含まれる主な栄養】
- ミネラル(カルシウム・鉄・ナトリウム・カリウム・ヨウ素)
- 水溶性食物繊維
- 旨味成分
特に、カルシウムは100g中の含有量が、なんと牛乳の
6倍以上にもなるというから、驚きです。
水溶性食物繊維は、糖質や脂質の吸収を抑え、塩分の排出をしてくれる作用があるため、様々な病気の予防になります。旨味成分のグルタミン酸は、胃腸の働きを促し、旨味があることで減塩効果が期待できます。
【‘かつおだし’の主な栄養】
- たんぱく質
- ミネラル
- ビタミン類(ビタミンB1・B2・Detc,)
- 必須脂肪酸(EPA・DHA)
- 旨味成分
鰹節は、約7割がたんぱく質という高タンパクな食材です。そのたんぱく質の中には、必須アミノ酸がバランス良く含まれています。また、鰹節に豊富に含まれるカルシウムは出汁の中にも溶け出すので、カルシウム不足を補うことができますし、アミノ酸は、良質なたんぱく質を体内に取り込むために必要な栄養素です。そして、必須脂肪酸のEPA・DHAは、ご存じ脳の活性化には欠かせない、【受験生の友】!
これが豊富に含まれているとなると、‘かつおだし’侮れませんね~。
また、‘かつおだし’には、脳内の血流が良くなるはたらきが実証されていて、脳や眼の疲労回復改善や精神的な疲労感改善、肩こり改善や記憶力・集中力アップといった、お子様のみならず、ご家族全員で摂りたい効果がたっぷり!
“ダシ”の効果は、身も心も軽々にしてくれて、頭をはっきりスッキリとクリアにしてくれるのです。
そんな素晴らしい栄養効果がある“ダシ”をご家庭でも簡単に取って活用していただけるように、【基本の出汁の取り方】のご紹介です。
和食の基本とも言われる“昆布&かつおの合わせだし”で、失敗の少ないしっかりとした出汁の取れる「煮だし法」をお伝えします!
【基本のダシのとり方】
~一番だし:“昆布&かつおの合わせだし”~
・水 2000ml
・昆布 20g
・花かつお(鰹節) 40g
①昆布の表面を固く絞った濡れ布巾でサッと拭き、
両端に何か所か切り込みを入れる。
②分量の水の中に①を入れ、しばらく置いた後、中~弱火で沸騰直前まで、火にかける。
*沸騰直前の見極め方は、昆布の周辺に小さな泡がたくさん付き、鍋の上に湯気がフワフワと立ち上がりだしたら、もうすぐ沸騰します。
③②の沸騰直前で昆布を取り出し、沸騰したら少量の水を差して沸騰がおさまれば、鰹節を全量一気に加える。
④③がひと煮立ちしたら、すぐに火を止め、アクを取り除く。
⑤鰹節が沈み始め、完全に沈んだら、ザルにキッチンペーパーを敷いたボウル上で静かに濾して、一番だしを取り出します。
【基本のダシ】で、お好みの具材を煮込み、ご家庭のお味噌を溶いて≪お味噌汁≫を、また出汁を使って煮物や蒸し物などに活用して、隠れた素晴らしい栄養をたっぷりと体内に摂り込んでください!
毎日の少しずつの基本の取り組みは、カラダを作るためにも大切です。
カラダも、お勉強の基礎力と同様に毎日の積み重ねということでしょう~♪